リフォームアカデミー

リフォーム会社様を専門に、「設計研修」を行ってエキスパートプランナーを育てます。個人の方はオリジナルメニューを用意しておりますので、まずはご相談ください。

“低・低・低”、“高・高・高”

どっちが好き?

 

 タイトルの“低・低・低”、“高・高・高”ですが、これが何を意味するかお分かりでしょうか? 

 答えはリフォーム工事のレベルです。低額リフォームと高額リフォームをそれぞれの内容で表しています。次のような例を基に見ていきましょう。

 お客様がキッチンを替えたいと希望しているとしましょう。ここで皆さまはどのような提案をするでしょうか? まずは丁寧に現調をしてプランします。そして次はキッチンメーカーを選びますね。おそらくそのキッチンメーカーは、名の知れた国内大手であり、それらのメーカーを扱っている馴染みの代理店に声をかけて下見積りを取る、というのが一般的な流れでしょう。

これに対して、洗練されたデザインや先進的な装備を備えた海外の高級キッチンメーカーがあります。ドイツのミーレとか、イタリアのユーロモービルとか、日本国内にもクチーナとか、そういったハイブランドです。こういったブランドは高いフレキシビリティでお客様のこだわりの細部にまで応えることができます。そういう海外の製品に苦手意識のあるリフォーム会社さんはけっこうあるのではないでしょうか?

「細かいことを言われそう」、「少しでも気に入らないことがあるともの凄いクレームをつけてきそう…」。そんな風に構えてしまう人も多いと思います。

ずばりその通りです。しかし、お客様とは本来そういうものです。特に洗練されたハイブランドの製品やサービスを求めるお客様は。細かいところを見て、その一見小さな違いだけれどもそうではない大きな価値を見抜く目を持った人たちです。ですので細かい部分や微妙なデザインの違いの分からない“業者”では相手にされません。そのクラスの人に相応しいレベルの高いリフォーム会社や設計事務所に仕事を依頼します。

 それなのにメーカーや施工者がラクに仕事がしやすいように、売る側の都合で勝手に寸法を規格化してパッケージ商品として売っているのが一般的な国内大手メーカーのキッチンです。これは他の建材一般にもあてはまります。もちろん効率的ですし、高い技術を必要としないという利点がありますが、こういう商品ばかり扱っていると、高額なリフォームを依頼してくださるレベルの高いお客様の要望にお応えすることはできません。具体的に国内大手のキッチンと海外高級ブランドのオーダーメイドキッチンを比べてみましょう。以下のようになります。

・国内メーカー:コスト「低」

        施工難易度「低」

        自由度「低」

       

・海外ブランド:コスト「高」

        施工難易度「高」

        自由度「高」

これが冒頭の“低・低・低”、“高・高・高”です。このように、国内メーカーの標準品はすべての項目が「低」となっています。コストが「低」なのは、予算重視のお客様に喜ばれる商品は売りやすいということで結局施工者に喜ばれます。難易度と自由度が「低」なのも当然施工者に喜ばれます。このように、標準品のキッチンはすべて施工者、つまり供給する側の都合によって成り立っています。

それに対し、オーダーキッチンはすべての項目が「高」です。これはすなわちお客様のレベルの高さと言えます。「相応のお金は出すからプロの仕事をして私を満足させてね」という意味です。当然それが出来なかった場合は責められます。この当たり前のことを避けるあまりメーカーと施工者の都合で「低」を歓迎する風潮になってしまった。でも、その逆の「高」しか求められていない案件もあるということを理解し、常日頃からしっかりと情報や知識を蓄え、準備しておかなくてはななりません。中には常軌を逸したクレーマーと呼ばれる方たちもいるので、この仕事をしていると誰でもそういった経験のひとつやふたつ重ねているでしょうから出来るだけ面倒の起こらないような無難な製品を選びたくなる気持ちも分かります。

でも本当にそれで良いのでしょうか?

 建築業界では高度な技術が必要な仕事ほど職人が仕事を確保できずに廃業したり新たな担い手が出てこずに人が育たず業界そのものが衰退するということが随分と前から起きています。瓦職人や左官職人などはそうです。でもそれは自分たちがラクな建材を採用し始めたからでもあります。

土でできた瓦より金属製の屋根の方が簡単で短期間に葺ける、熟練の技術が必要な左官仕事をするよりサイディングを貼ってしまった方が簡単に仕事が終わるなどです。しかし、結局それは自分の首を絞める行為ではないでしょうか? 良い仕事をしていれば必ず誰かが見ていてくれます。そして評価してくれます。リフォーム業界はまだまだアナログの手仕事の世界です。鍛錬された職人の技は喜ばれ、評価されます。それなのに普段からラクに仕事することばかり考えていてはいけません。

むずかしい仕事ができない現場監督は簡単な仕事もできない

 ついでに言うと、タイルなんかんでも斜めに貼るように図面に書かれていたら、それだけで嫌がる現場監督さんがいます。斜めは墨出しが大変とか、手間がかかってしょうがないとか言われるんですね。でも私の経験から言うと、斜めに貼ることをきちんと納められない現場監督はまっすぐに貼ってもいい仕事はできない。理由は先ほど書いたとおり、いつもラクな方にばかり流れているからです。そういうものです。

そこでもう一度見出しの質問です。みなさんはどっちが好きですか? 或いはどっちの仕事を受けたいですか? これはどちらが正解というものでもありません。会社の歴史や方針、その他の状況に左右されることもあります。ただ選ぶのは皆さんですし、実は毎日皆さんはどちらかを選んでいます。その積み重ねが皆さん自身と会社をつくっています。高いレベルの仕事で頼られるリフォーム会社になるか、ただの業者で終わるのか、ご自身で決めてください。

 リフォームアカデミーのサービス一覧

・設計・プレゼン研修

・図面添削サービス

・ムダな会議削減アドバイス

・個別案件図面作成

・社長通信など定期刊行物の原稿作成

私の考え方をより詳しく知っていただくために過去の記事もお読みください。

 

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